2021年の11月25日に恵比寿に開店した「羅家 東京豚まん」が注目されています。
「551蓬莱の初代の孫と言う方が監修した」と言うプレスリリースが出てSNS上で話題になりました。
プレスリリースがこちら
大阪土産の定番『551 蓬莱』の創業者 羅 邦強の孫が監修!「羅家 東京豚饅」が11月25日(木)恵比寿にオープン!
「羅家 東京豚饅」は、全国的に知られる大阪土産の定番「551蓬莱」創業者、羅 邦強の孫であり、マーサーオフィスの代表を努める羅 直也が創業者の味を再現した豚饅専門店です。幼少期から創業者と共に暮らし、「商売のいろは」や「食」について身近に学んできた羅 直也が、「東京でも“あの豚饅”の出来立ての味を気軽に味わってもらいたい」と出店。職人の愛が詰まった手作りにこだわり、出来立てが命というポリシーを受け継ぎ、ネタ(皮)の発酵、カヤク(餡)の配合など、創業者の味を再現した完全無添加の豚饅を提供します。
創業者のレシピを踏襲する「羅家 東京豚饅」の具材は、厳選された質の高い豚肉と玉ねぎの2種類のみです。豚肉は異なる部位を3つ使用し、玉ねぎとバランスよく混ぜ合わせ、醤油や砂糖、塩などの調味料を直伝のレシピで配合し、食感やうま味を引き出します。MERCER OFFICE株式会社のプレスリリース
これに反応したのが551が大好きな東京在住の人達で「これで東京で551の豚まんが買える?!」と期待は膨らみます。
その反面、運営会社はMERCER OFFICE 株式会社。
おしゃれなレストランや人気のカフェやシフォンケーキのお店などを展開しており、551とは資本関係が無いので「同じ味なの?」と懐疑的な見方もありました。
そこで関西人で551をこよなく愛するさわけんシェフが食べ比べてみました。
チェックポイントは「551と比べてどう違うか」。
料理は同じ配合でも作り方が違えば同じにはなりません。
なので仮に同じレシピで作っても玉ねぎの炒め具合や生地の発酵具合によって感じる味は違うのです。
今回の東京豚饅は店自体が違うので当然味も同じではないはずです。
ならばどう違うのか?
元々、551のコピーを目指して作っていない気もするのでどう違うかが気になりますよね。
個人的には皮の感じが同じだったらいいな〜なんて思っていました。
実際に買いに行ったのは2021年の12月6日。
その日は朝、目黒での仕事終わりの13時にお店に電話をして買えるかどうか確認。
というのも東京豚饅は開店から長蛇の列で、連日早い時間帯に完売となっていたからです。
皆さんの期待度が伺えますね〜。
電話したら”整理券を配っているので”と言う返答。
いつの整理券か確認したら16時からの”整理券です”と言うことなのですぐ行きます!と恵比寿に向かいました。
雨の中お店に行ったら整理券の配布だけやっていました。
なんやかんやあって受け取った整理券がこちら
受け取りまで小一時間あったのでコーヒ飲んで雨宿り後に無事受け取りました。
そして受け取ったのはこれ!
どことなく551感あり? 商品は同じ様な豚饅なので似て当たり前か。
で肝心の中身はこれ。
左が東京豚饅で右が551です。
551と比べてみると包みが乱れ気味でしょうか。まー551も乱れている物に当たることもあるから大した違いではないですね。
横からみたら
東京豚饅は横に広く551は高さがある感じです。
大きさが違う?と思い重さで比べると
東京豚饅は140g
で551は147g
若干551が重いですがほぼ誤差ですね。
見た目は東京豚饅の方が大きく見えるので、今回買ったものは551の餡比率が高いのか、餡の重さが同じなら(多分違うけど)551より東京豚饅の方が良く発酵していると考えられます。
切ってみると
東京豚饅は皮の気泡が大きめで包みは比較的均等に包まれています。551は皮の気泡がつまり気味で餡の上部に皮がどっかり乗っています。
食べてみると見た目通りで東京豚饅の皮は551と同じようなゴワッとした感じで食べ応えもありますが、551より軽く味が薄めに感じます。
皮はよく発酵すると気泡の壁が薄くなり、味は薄く感じるのです。
餡の味は明らかに違いがあり、551が火を通した玉ねぎをかなり入れて「甘みと刺激」を出しているのに対して東京豚饅は「玉ねぎの甘さはあるが玉ねぎ自体の量は控えめで刺激を感じるほどの量は入れず、胡椒でアクセントをつけた感じの味」です。
餡の方向性が全く違うのでやはりコピーするつもりでは無いのでしょうね。
という訳でまとめ!
・皮は軽さに若干の違いがあるがよく似ているので大筋で似ている。
・餡は玉ねぎ感と胡椒の効きに少し違いがある。
・どちらもおいしいので買って後悔はしない。
こうなると551の代替え品というよりは「味のバリエーションが増えた」的な捉え方でも良いかも知れませんね!
東京でこのタイプの豚まんが買えるのはとてもありがたいです。
因みに東京豚饅も恵比寿にしか無いし、並ぶのも大変でなかなか買えない〜という人にはコレ
ファミマの黒豚饅という手もあります。
ファミマの黒豚饅は皮がちょっとゴワッとしている系で551っぽさがあります。
コンビニ商品なので551より滑らかでふんわりしていますが感じが似ているのですよ!
そして餡は塊の豚肉が入っていてワイルドで醤油味ベースなので玉ねぎ押しの551とは違いますが、トータルで551系の味と言っても良い感じの美味しさです。
とりあえずコンビニで今期買える豚饅で一番551っぽい感じなのでお試しあれ〜
キッチンまわり評論家・科学する料理研究家 さわけん